どうも、編集長の「いよ&みＣＡＮ」です。

愛媛県松山市にある伊予鉄バスが日本初の自動運転レベル4対応路線バスを運行開始しました。



この革新的な試みは、松山市に位置する高浜駅と松山観光港を結ぶ短距離路線で行われています。

注:2024年12月10日「株式会社伊予鉄グループ PRESS RELEASE」から引用


最新の技術を取り入れたこのバスは、安全性、環境保護、利便性のすべてを兼ね備え、地域交通の新たな可能性を示すものです。

実際に乗車してみて詳しくご紹介します。

1.自動運転レベル4とは？

自動運転技術には、レベル0（運転自動化なし）からレベル5（完全自動運転）までの5段階があり、今回導入されたバスは「レベル4(特別条件下における完全自動運転)」に該当します。

注:国土交通省「自動運転のレベル分けについて」を引用


これは、特定の条件下でシステムが車両の操作をすべて担い、ほとんど人の介入が必要ない高度な自動運転技術です。 車体には28箇のセンサーやカメラが搭載され、周囲の状況を正確に認識・分析。歩行者や他の車両を検知しながら、安全に運行します。



さらに、地図情報を用いた正確なルート案内が組み合わさることで、事故リスクの更なる低減を図っています。

2.安全性への徹底配慮

自動運転とはいえ、安全性を確保するための人員も配置されています。運転席には保安員が乗車し、基本的にはハンドル操作を行わないものの、緊急時には即座に対応できる体制を整えています。

また、市内営業所ではバスの遠隔監視を行い、リアルタイムで運行状況を把握しています。

この二重の安全体制により、利用者も安心して乗車することができます。

また、カメラの視認性などを考慮し、午前8時ごろ〜午後4時ごろ(4〜9月は午後6時ごろ)は自動運転で運行し、他の時間帯は保安員が運転を担当するそうです。

さらに、乗客が着席した際には安全のためシートベルトの装着が求められます。一方で、乗車人数が多く全員が着席できない場合には、安全性を最優先に考慮し、保安員が運転します。

3.運行概要とスケジュール

◼️運行区間：高浜駅 ⇔ 松山観光港（往復約1.6キロメートル）
◼️運行日：毎日(車両点検等を除く)
◼️最高時速：35キロメートル
◼️運行時刻：6:44〜21:54

公共交通の利便性向上と未来の都市交通の実現を目指すものだそうです。

4.地球に優しいEVバス

今回導入された自動運転バスは電気自動車（EV）です。従来のガソリン車と比較して二酸化炭素の排出を抑えることができ、環境保護の観点からも注目されています。



伊予鉄バスでは持続可能な交通網の構築に向けた取り組みが進んでおり、このバスもその一環として地域に貢献しています。

5.完全キャッシュレス対応

さらに、乗車は完全キャッシュレス対応。以下の方法でスムーズに利用できます。

◼️ ICカード（全国交通系カード）
◼️スマートフォンでのモバイル決済
◼️みきゃんアプリ



現金を持ち歩く必要がなく、旅行者や地元の人々にとって利便性の高いシステムです。これにより、交通機関のデジタル化がさらに進むことが期待されます。

注：なお、現金のみの乗車には、乗車前に切符を販売して対応。

※高浜駅


※松山観光港

6.地域交通の未来を体感

今回の自動運転バスの導入は、地域の交通システムを大きく進化させる可能性を秘めています。特に、観光地として人気の高い松山観光港エリアへの利便性向上が期待されており、短い運行区間ながらもその影響は大きいと言えるでしょう。



将来的には、この技術が他の地方都市や長距離路線にも応用される可能性があります。少子高齢化が進む中、交通手段の効率化や維持は重要な課題となっており、自動運転技術はその解決策としての可能性を示しています。

7.利用してみよう

松山市を訪れる際は、ぜひこの自動運転バスを利用してみてください。日本初の技術を体感できるだけでなく、未来の交通を先取りする貴重な経験ができます。

高浜駅と松山観光港という限られた区間ですが、便利さと新しさを感じられる移動体験になるはずです。 伊予鉄バスが示した未来への第一歩。松山市から始まる交通の新時代を、ぜひ体験してみてください。