どうも、編集長の「いよ＆みＣＡＮ」です。

1.はじめに

愛媛県喜多郡内子町。標高420メートルの高地にある「尾首の池」は、地元では古くから知られるため池で、江戸時代から立石地区の水瓶として農業を支えてきました。



尾首地区には現在も約30のため池が残っているそうで、中でもこの池は最大の規模を誇ります。春になると、池のほとりに並ぶ9本のソメイヨシノが一斉に咲き誇り、まさに見頃を迎えます。



池の周囲には桜のほかにも、水仙や芝桜、モクレンなどさまざまな花々が咲き、春の彩りをより一層豊かにしています。



華やかすぎず、けれども確かに心に残る、そんな風景がここにはあります。

2.静寂に包まれた池と桜の共演

「尾首の池」の最大の魅力は、何と言ってもその水面に映る桜の美しさです。池の対岸に咲く満開の桜が、水面にくっきりと映し出され、まるで一枚の風景画のような光景が広がります。



風が穏やかな日には、波も立たず、空と桜、そして遠くの山々までもが静かに湖面に浮かび上がります。聞こえるのは鳥のさえずりと風の音だけ。



華やかさは控えめながらも、自然が創り出す静かな美に、思わず心を奪われる時間が流れていました。

3.古民家と桜が織りなす日本の原風景

池のそばには、趣ある古民家が建ち、桜とともに日本の原風景を思わせる景色が広がっています。



写真に写る黄色いのぼりや小道は、地元の方々がこの場所を大切に守ってきた証。春の訪れとともに咲き誇る桜は、長い時間をこの土地とともに過ごしてきた建物を優しく包み込みます。 その姿はどこか懐かしく、忙しない日常を忘れさせてくれるようでした。



観光というより「暮らしとともにある桜」、そんな印象が残る風景でした。

4.地元に根ざした温かな雰囲気

「尾首の池」を訪れて感じたのは、地元の人たちとの距離の近さでした。観光地として派手な仕掛けがあるわけではありませんが、だからこそ、この場所には穏やかで素朴な魅力があります。



平日にもかかわらず、地域の方々が池の周りを歩きながら桜を楽しんでいる姿が見られ、生活の一部としてこの桜が根付いていることを実感しました。

池の堤からは旧小田地区の中心部を一望でき、天気が良ければ「ツルギミツバツツジ」で有名な大川嶺や笠取山の姿も望める、心が晴れやかになる風景が広がっていました。



※「ツルギミツバツツジ」の記事はこちら↓↓↓をご覧ください。

5.まとめ

桜の名所といえば賑やかな場所を思い浮かべがちですが、「尾首の池」は静かに自然と向き合える、そんな贅沢な時間をくれる場所でした。

来年の春には、ぜひこの静かな絶景を味わいに訪れてみてはいかがでしょうか。