どうも、編集長の「いよ&みCAN」です。
大野ヶ原の絶景スポット「源氏ヶ駄場」での眺望を満喫したあとは、自然の奥深さに触れられる「ブナの原生林」へ。静かな森のハイキングに出かけました。
注:「源氏ヶ駄場」の詳細はこちら↓↓↓をご覧ください。
四国カルストの一角、大野ヶ原に広がる「ブナの原生林」は、約75ヘクタールという広大な面積を誇ります。その一部は愛媛県の自然環境保全地域にも指定されており、貴重な自然が守られている場所です。

ブナの木は冷涼な気候を好むため、生息できるのは標高の高い山地に限られます。
この地に今も息づくブナの森は、まさに生きた自然遺産。別名「森の女王」とも呼ばれるブナは、美しい樹形と豊かな落葉で森を育む存在でもあります。

ここでは、そんなブナの森を歩きながら出会った風景や音、生き物の気配を五感で味わう森歩きをご紹介します。日常の喧騒を離れ、静けさの中で自然の息吹を感じられる大野ヶ原の「ブナの原生林」
その魅力にぜひ触れてみてください。
大野ヶ原の「ブナの原生林」は、最終氷河期の生き残りとも言われています。

かつては四国の平野部にまで広がっていたブナの森も、温暖化の進行とともに高地へと追いやられ、今ではこうした標高の高い場所にしか残っていません。
そのため、この原生林は、過去の気候や植生を知るうえでも非常に貴重な存在です。森の中には、倒れたブナや苔に覆われた切株などもそのまま残されており、自然の時間がゆっくりと流れていることを実感します。
ブナの葉が秋には黄葉し、落葉して土壌を豊かにしながら次の世代の命を育むその姿は、まさに“森を育てる木”。静けさの中に響く自然の音、そして頭上に広がる葉のゆらぎに耳を傾けていると、自分が自然の一部であることを思い出させてくれるようでした。

都市の喧騒から離れ、深く呼吸する時間を持つには、最適の場所です。
「ブナの原生林」へは、大野ヶ原の「ミルク園」前の交差点から、「ブナの原生林」に向かう道を約1.9キロメートル進むと小さな駐車場があります。そこにはベンチも設置されていて、のんびりと「源氏ヶ駄場」の景色を眺められます。

駐車場の近くには、「ブナの原生林」入口を示す看板があり、そこから約500メートル下っていく道が始まります。

緩やかな坂道を歩いていくと、右手には広々とした牧草地が広がり、のどかに放牧された牛たちの姿も遠くに見えて、まるで絵本の世界に迷い込んだよう。

ブナ林の入口へと近づくにつれて、空気はひんやりと澄み、森に向かう静けさが少しずつ増していきます。

季節によっては足元がぬかるむこともありますが、その分自然のままの景観が保たれている証拠です。入口にたどり着いたときの、静寂に包まれた感覚は、今も心に残っています。
光と音の共演、 森の中に一歩足を踏み入れると、頭上には無数の葉が重なり、やわらかな木漏れ日が差し込んできます。高くまっすぐに伸びたブナの木々がつくる空間は、まるで自然が創り出した大聖堂のようです。

足元は膝下ほどの笹の葉に覆われ、ふかふかとした森の道が続いています。全長約1.2キロメートルの遊歩道は整備されていますが、近年訪れる人が減ってきたのか、道を覆うように笹が茂っている場所もありました。

途中、「行き止り」の標識が右方向を指していましたが、どこまでが道かはっきりせず、ひときわ大きなブナの木がそびえる広場のような場所で折り返すことに。


行き止まりの標識や、笹に覆われた細道さえも、人の手が加わりすぎない森の素朴さと静けさを象徴しているようです。歩くたびに心がほどけ、森の声がそっと心の奥に届く感覚は、この場所ならではのもの。
帰り道で出会った放牧牛の穏やかなまなざしにも癒され、忘れられない時間となりました。

大野ヶ原の絶景スポット「源氏ヶ駄場」での眺望を満喫したあとは、自然の奥深さに触れられる「ブナの原生林」へ。静かな森のハイキングに出かけました。
注:「源氏ヶ駄場」の詳細はこちら↓↓↓をご覧ください。
1. はじめに
四国カルストの一角、大野ヶ原に広がる「ブナの原生林」は、約75ヘクタールという広大な面積を誇ります。その一部は愛媛県の自然環境保全地域にも指定されており、貴重な自然が守られている場所です。

ブナの木は冷涼な気候を好むため、生息できるのは標高の高い山地に限られます。
この地に今も息づくブナの森は、まさに生きた自然遺産。別名「森の女王」とも呼ばれるブナは、美しい樹形と豊かな落葉で森を育む存在でもあります。

ここでは、そんなブナの森を歩きながら出会った風景や音、生き物の気配を五感で味わう森歩きをご紹介します。日常の喧騒を離れ、静けさの中で自然の息吹を感じられる大野ヶ原の「ブナの原生林」
その魅力にぜひ触れてみてください。
2.氷河期の記憶が残る森
大野ヶ原の「ブナの原生林」は、最終氷河期の生き残りとも言われています。

かつては四国の平野部にまで広がっていたブナの森も、温暖化の進行とともに高地へと追いやられ、今ではこうした標高の高い場所にしか残っていません。
そのため、この原生林は、過去の気候や植生を知るうえでも非常に貴重な存在です。森の中には、倒れたブナや苔に覆われた切株などもそのまま残されており、自然の時間がゆっくりと流れていることを実感します。
ブナの葉が秋には黄葉し、落葉して土壌を豊かにしながら次の世代の命を育むその姿は、まさに“森を育てる木”。静けさの中に響く自然の音、そして頭上に広がる葉のゆらぎに耳を傾けていると、自分が自然の一部であることを思い出させてくれるようでした。

都市の喧騒から離れ、深く呼吸する時間を持つには、最適の場所です。
3.ブナ林へのアクセスと入口の風景
「ブナの原生林」へは、大野ヶ原の「ミルク園」前の交差点から、「ブナの原生林」に向かう道を約1.9キロメートル進むと小さな駐車場があります。そこにはベンチも設置されていて、のんびりと「源氏ヶ駄場」の景色を眺められます。

駐車場の近くには、「ブナの原生林」入口を示す看板があり、そこから約500メートル下っていく道が始まります。

緩やかな坂道を歩いていくと、右手には広々とした牧草地が広がり、のどかに放牧された牛たちの姿も遠くに見えて、まるで絵本の世界に迷い込んだよう。

ブナ林の入口へと近づくにつれて、空気はひんやりと澄み、森に向かう静けさが少しずつ増していきます。

季節によっては足元がぬかるむこともありますが、その分自然のままの景観が保たれている証拠です。入口にたどり着いたときの、静寂に包まれた感覚は、今も心に残っています。
4. 空を仰ぐブナの森
光と音の共演、 森の中に一歩足を踏み入れると、頭上には無数の葉が重なり、やわらかな木漏れ日が差し込んできます。高くまっすぐに伸びたブナの木々がつくる空間は、まるで自然が創り出した大聖堂のようです。

足元は膝下ほどの笹の葉に覆われ、ふかふかとした森の道が続いています。全長約1.2キロメートルの遊歩道は整備されていますが、近年訪れる人が減ってきたのか、道を覆うように笹が茂っている場所もありました。

途中、「行き止り」の標識が右方向を指していましたが、どこまでが道かはっきりせず、ひときわ大きなブナの木がそびえる広場のような場所で折り返すことに。

春蝉の声、カエルの鳴き声、そして「カッコウ、カッコウ」と森に響くカッコウの声が三重奏のように重なり、意外なほどにぎやかで、命の気配にあふれたブナの森でした。

大野ヶ原の「ブナの原生林」は、ただ美しいだけでなく、長い年月をかけて育まれてきた自然そのものの息づかいを感じられる場所です。

高原の澄んだ空気、のどかな牧草地、放牧された牛たちの姿に迎えられながら、訪れる人はゆるやかに日常から離れていきます。そして森に入れば、光と風と音がやさしく調和し、まるで自然と静かに語り合っているような、不思議な時間が流れます。
5. まとめ
大野ヶ原の「ブナの原生林」は、ただ美しいだけでなく、長い年月をかけて育まれてきた自然そのものの息づかいを感じられる場所です。


行き止まりの標識や、笹に覆われた細道さえも、人の手が加わりすぎない森の素朴さと静けさを象徴しているようです。歩くたびに心がほどけ、森の声がそっと心の奥に届く感覚は、この場所ならではのもの。
帰り道で出会った放牧牛の穏やかなまなざしにも癒され、忘れられない時間となりました。

もし心が少し疲れているなら、ぜひこの森を訪れてみてください。ブナの木々は、何も語らずとも、そっとあなたの心に寄り添ってくれるはずです。