どうも、編集長の「いよ&みCAN」です。

1.はじめに


「久万高原ふるさと旅行村」の静かな坂道をゆっくり進んでいくと、高原らしいひんやりとした空気が肌に触れます。標高約550メートルに位置するこの一帯は、11月の冷たさがひときわ澄んで感じられ、その先に築約270年の古民家を活かした「古民家カフェ 和蔵一畳庵」の姿がふっと現れます。
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かやぶき屋根の曲線は山里の風景に自然に溶け込み、のぼり旗と案内板が小さく揺れる様子は、訪れる人にそっと寄り添う道しるべのようでした。

2.外観


黒い梁を抱えた古民家は、二百年以上の季節を重ねてきた静かな厚みをまとっており、木戸の奥にはやわらかな影が沈み、山里特有の落ち着いた時間をそっと抱えています。
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縁側には小さなベンチが置かれ、苔むした地面には冬の日差しがひと筆描きのように差し込み、光がゆっくりと移ろっていました。久万高原町らしい、素朴で豊かな景色と調和した外観は、観光地というより“暮らしの余白に出会う場所”という言葉がしっくりくる佇まいです。
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3.店内


建物に入った瞬間、木と藁の香りがふわりと胸に広がり、古民家ならではの深い静けさが身体の奥まで届きます。かやぶき屋根を支える太い梁は堂々としていて、天井に残る縄の編み目や木の節が、昔の暮らしをそっと語るようでした。
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入口近くのカウンターには竹を編んだ素材が使われ、ほのかな温度を帯びた光がその表面にやわらかく落ちています。 丸い木製テーブルを照らす和紙のランプは、黄金色の灯りで空間を包み込み、奥の畳敷きの広間へと続く導線には、障子越しのゆらぐ光が淡く揺れています。
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囲炉裏の自在鉤が天井から静かに伸びている姿は、この家がかつて暮らしの中心だった証。緑の座布団や低いちゃぶ台に腰をおろせば、山の音が遠く聞こえるような安心感があり、ふと帰省したような気持ちになる店内でした。
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4.メニュー


和蔵一畳庵の魅力は、久万高原の恵みをそのまま閉じ込めたメニュー構成にあります。

なかでも人気の「わらび餅セット(980円)」は、とうもろこしきな粉と玄米茶という珍しい組み合わせが特徴で、とうもろこしの香ばしさがふと風景の匂いと重なり、ここならではの味わいを生み出します。玄米茶、煎茶、焙じ茶などのお茶類(420円〜)もすべて久万高原産で、香りが立つ瞬間のやわらかさに地域の個性が滲みます。
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さらに、古民家カフェでありながら本格派の珈琲「かんなぎ・うずみび・もののふ」ブレンドが楽しめるのも魅力。

昼には「超旨辛 熟成カレー」(1,000円)も提供され、観光途中のランチとしても満足度は高く、和スイーツから食事まで幅広い楽しみ方ができるラインナップでした。
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5.オーダー


今回は、久万高原産の素材をたっぷり使った「わらび餅と玄米茶のセット」をいただきました。
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まず驚いたのは、わらび餅の舌ざわり。柔らかく、ふっと消えるほどの軽さで、とうもろこしきな粉の豊かな香りが鼻先をくすぐります。一般的なわらび餅とは違う奥行きがあり、黒蜜を少しまとわせると、香ばしさと甘さの重なりがより深く感じられます。
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一緒に運ばれてきた玄米茶は、湯呑から立ち上がる香りが穏やかで、口に含むと丸みのある味わいが広がり、後味はすっと消えていきます。
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畳の上に落ちる自然光を眺めながら味わうこの組み合わせは、旅の途中の心を静かにほどくひとときでした。地域の生産者が育てた素材の力がしっかり届く、温度のある体験です。

6.まとめ


「和蔵 一畳庵」は、古民家の持つあたたかさと、久万高原町の自然の静けさが重なる、やさしい時間の流れるカフェでした。観光で立ち寄る人はもちろん、日常の喧騒から少し距離を置きたい時にも、心をゆっくり整えてくれる場所です。
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伝統的な建物の趣と、地元産の食材を丁寧に扱う姿勢が調和しており、久万高原町の“らしさ”がしっかりと感じられる体験ができます。

わらび餅の香りや玄米茶のまろやかさは、この地域の空気とともに味わうことで、より豊かな記憶として残るはずです。

7.店舗詳細


◼️店名:古民家カフェ 和蔵 一畳庵
◼️住所:愛媛県上浮穴郡久万高原町(久万高原ふるさと旅行村内)
◼️営業時間:土日祝を中心に営業(季節により変動)
◼️備考:冬期休業あり
※訪れた時には11月の下旬頃から閉めるような事を言われてました。
※記事に掲載した内容は投稿日時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際はTELまたは公式サイト等で最新情報の確認をしてください。
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